本日も当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
今回は都内某所のBMWのディーラーにお邪魔しました。
えーと、今回はお目当てはこの子ではなくw
BMWファンの方は勿論、車好き、スポーツセダン好きな方は首を長くして登場を待っていたことでしょう!実際、登場してからの試乗記事はネットに大量に溢れてましたよね(^^)
BMWはブログで取り上げるの、2台目かな。先日は現行型5シリーズに試乗してきてます。そちらについては以下の記事をご参照ください。
世界中の自動車メーカーがスポーツセダン制作時の
ベンチマークにするという3シリーズ。自分の拙い文章でどこまでその魅力をお伝え出来るかはわかりませんが、少しでもその魅力をお伝え出来ればと思います。
早速色々書いて行きたいと思います!
ナンチャッテ自動車評論家、sazabinさんのインプレです。
なお、あくまで個人的観点なので気を悪くされたらすみません。
個人的評価ですが各項目については5段階で評価したいと思います😃
グレード:M-Sports
☆目次★
【車種紹介】
ドイツの自動車メーカー、
BMWが販売する
Dセグメントに属するセダン、ワゴンで伝統的にFR(後輪駆動車。一部は4WD)の乗用車。
その歴史は古く、初代モデルの登場は1975年まで遡る。
BMWの中でも最多量販車種であり、同社の中核を成すモデルでもある。
伝統的にスポーツセダンとして運動性能にも拘りを持って作成されているモデルで、ライバル会社がスポーツセダンを制作するときにはほぼ必ずと言っていいほど
ベンチマークとされる。日本にも当初から代理店を通じて正規販売されていたが、1981年に
BMWジャパンが設立されてからは移管されて販売されるようになった。2代目の時(丁度バブルの頃)には「六本木の
カローラ」と揶揄されるほど売れたことでも有名。今回試乗したモデルは7代目となり、今年デビューしたばかりの最新型となる。
【グレード展開】
上記の通り、
BMWの中でも最多量販車種であり、中核を成すモデルが3シリーズ。
用意されており、スポーツセダンでありながら環境性能にも配慮しているのがよくわかる展開となっています。
大別するとエンジンとしては
2.0リッター直列4気筒ターボ(ガソリン)、3リッター直列6気筒ターボ(ガソリン)、2.0リッター直列4気筒ターボ(ディーゼル)、更に2.0リッター直列4気筒ターボ(ガソリン)と
リチウムイオンバッテリーとモーターを組み合わせたPHEVの4種類となります。試乗時にカタログも頂いたのですが、
PHEVについてはまだ登場したばかりなのか、スペックなどの詳細は残念ながら書いていないので、本稿ではその他3種類について記載していきます。
それぞれまとめるとこんな感じです。現時点での確定しているもののみ記載します。
(価格は全て税込み、100円以下切り捨てで記載)
〈320i SE / 320i Standard / 320i M Sport (2.0リッター直列4気筒ターボ ガソリン仕様)税込価格〉
・320i SE 2WD(FR) 8速AT 488.1万円
・320i Standard 2WD(FR) 8速AT 564.8万円
・320i M Sport 2WD(FR) 8速スポーツAT 629.6万円
〈320d xDrive Standard / 320d xDrive M Sport(2.0リッター直列4気筒ターボディーゼル仕様)税込価格〉
・320d xDrive Standard 4WD 8速AT 624.2万円
・320d xDrive M Sport 4WD 8速スポーツAT 679.3万円
〈 330i M Sport(2.0リッター直列4気筒ターボ ガソリン仕様)税込価格〉
・330i M Sport 2WD(FR) 8速スポーツAT 682.5万円
〈 M340i xDrive(3.0リッター直列6気筒ターボ ガソリン仕様)税込価格〉
・M340i xDrive 4WD 8速スポーツAT 1038.9万円
特徴的なのは日本で人気の
輸入車代表格なのでありながら
左ハンドルの設定がないこと。
これは言い方を変えればそれだけ日本人の好みというか使いやすさを考慮しているとも言えます。さらには世界を代表するスポーツセダンですが、MTの設定がなく全て8速のATとなっているところもクルマ好きには少し残念な点かもしれませんね。尤も、本国やヨーロッパでは用意されていそうな気もしますが。
また、
320と330の違いについては装備面も多少異なるというのはあるのですが、エンジンについてはブロックなどは基本同じもので、ECUのチューニングなどで味付けを変えている(=言い換えればよりパワーを出したりしている)ものになります。
330だからと言って昔のように3リッターのモデルではないのでご注意を。
なお、本格的に日本に入ってくるのはもう少し掛かりそうですが、
BMWといえば、
伝統の3リッター直列6気筒!という方には340という選択肢になります。
とはいえ、昔ながらのNAエンジンではなくターボなのでフィーリングは異なるかもしれませんが…価格も桁が一つ変わりますので、価格がネックである方は認定中古車が出てくるのを待つ、というのも一つの選択かもしれません。
ディーゼルエンジンについては現状ですが、全てxDriveという4輪駆動モデルに限っているのも面白いところ。
BMWといえば伝統的にスポーツ性能や運転時の気持ちよさなどを追及する関連からFRが基本なのですが、
現状ではディーゼル車のFRはラインナップにないことになります。
SUVなどで言えば4輪駆動と
ディーゼルは特性からいっても相性がいいのですが、スポーツセダンでの展開となるとどういう感じなのか気になります。
ディーゼルエンジンと4輪駆動化による重量増のネガはディーゼルのトルクでカバー出来る気もしますが、どうなのかなあ?
【簡易主要諸元】
◆寸法
全長:4,715mm
全幅:1,825mm
全高:1,440mm (M Sportは -10mm)
車両重量:1,560~1,650kg
◆エンジン
320i SE / 320i Standard / M Sport
[ガソリン]
燃料:無鉛プレミアムガソリン
燃料タンク容量:2WD / 59L
総排気量:1,998cc
最高出力:184ps / 5,000 r.p.m.
最大トルク:30.6kgf / 1,350 - 4,000 r.p.m.
330i M Sport
[ガソリン]
燃料:無鉛プレミアムガソリン
燃料タンク容量:2WD / 59L
総排気量:1,998cc
最高出力:258ps / 5,000 r.p.m.
最大トルク:40.8kgf / 1,550 - 4,400 r.p.m.
320d xDrive Standard / 320d xDrive M Sport
燃料タンク容量:記載なし
総排気量:1,995cc
最高出力:190ps / 4,000 r.p.m.
最大トルク:40.8kgf / 1,750 r.p.m.
※M340i xDriveはエンジンデータ記載なし
◆サスペンション
[フロント]
コイルスプリング
[リア]
5リンク式、コイルスプリング
◆ブレーキ
[フロント/リア]
ベンチレーテッドディスク / ベンチレーテッドディスク
◆諸元表より所感
諸元表を見た感じ、コンパクト(という意味もどこからどこまでがコンパクトなのか、というのはありますが)にまとめつつも使用している素材やパーツ、サスペンションの型や細かいところにはとても注力してお金を掛けているな、という印象があります。
寸法だけからすればそこまで特殊なことはやっていない感もあるのですが、この手のモデルは本当に乗らないと何もわからない、といったものが多いので5感を研ぎ澄ませて試乗してみようと思います(^^;
残念なのはまだ登場して間もないせいか、それともメーカーの意向で公表していないのか、幾つかのスペックが確認できない点。わかり次第記載したいですね☆
◆エクステリア評価:(★★★★★)
写真は展示車ですが、試乗させていただいたのもこれと同じポルティマオ・ブルーという深みのあるメタリックブルーの色☆(^^)
M Sport専用色なんだそうですよ!自分ももし買うなら必ずこの色にすると思います。
蒼が好きなので☆
全体の印象としては先代型3シリーズと比べてよりスタイリッシュかつ未来的なデザインになった様に思います。未来的とは、この場合サイバーというかそういう意味合いでなのですが。
先代型は歴代3シリーズの中でもスポーツセダンではありながらも高級感やコンフォート感を重視して作られていたデザインだったように思うのですが、現行型はどちらかというとスポーツセダンとしての素性をより高めてきたように思えまして。
個人的にはデザインはこちらの方が好みですね☆
正面から見てみると、
BMW伝統のキドニーグリルはこれまで左右独立して別体だったものが今回からは大きな1つのグリルを形成するようになりました。
ここまでグリルを強調すると、見ようによっては豚の鼻みたく見えるかも、なんて思ったんですが、
ヘッドライトのデザインもインパクトあるものになっているせいかそんなに気にならないのはBMWデザイナーの凄さでしょうか。
ちなみにこのグリル、今回の3シリーズは開閉式となっていまして、通常は写真のように閉じています。エンジンルームの温度が上がってきたりより多くの空気を取り入れる必要が出てきたらスライドして開く、というギミックになっています。
何故そのような機構がつくかというと、
いうまでもないですが一つは空力をよくするためと、
エンジン始動後しばらくは敢えてエンジンルームを密閉空間とすることでエンジンルーム内の温度を早く上げるため、というのがあるそうです。もう少し突っ込んで言うと、
エンジンをより早く温めることで排ガス規制をクリアするための状態にする(不正をしているということではなく)、排ガス対策なのだそうです。
エアーサーモスタットといったところでしょうか☆
その他、ナンバープレートの下側にはレーダーが付いているのですが、こんな高さにあって前走車の跳ねた石とかが当たって壊れたりしないの?(・・;)と思ったので営業さんに聞いてみたらこれまでそうした事故や事例は起きていない、とのこと。
また、フロントバンパーの両端が風をうまく整流しながらボディサイドに流そうとする処理がしてあるのも凄いと思いました。
また、安全装備にも関連しますがフロントウインドウ上側にはカメラが3機取り付けられており、それぞれ狭域、中域、広域で周囲をモニタリングしており、ここは先代型から大きく進化したポイントなのだとか。中でも広域カメラの性能が高く、飛び出しの歩行者や自転車などにも反応できるのだそうです。
ボディサイドを3分割して流れてくる空気がこのリアフェンダー上でさらにもう一度整流されているのがよくわかりますね!給油口の形すら複雑です(笑)
リアフェンダーで整流した空気をさらにボディに沿って移動させ、ルーフを流れてきてダックテール形状のトランクリッドから射出した空気とうまく混ぜて抵抗にならないように気を遣っているのがわかります。
今回、BMWは相当空力を追及しているな、と思いました。
そうでなければこのリアバンパー形状は説明がつかないからです。
なお、バックカメラとセンサーは標準装備でこのクラスではまだ少ない、足をバンパー下に翳すだけでトランクを開ける機構もついています。
ラゲッジスペースは今回計ってみたところ、縦100cm、横100cm、写真で言う手前の一番広いところでは140cm、高さは51cmでした。大人2人分の旅行鞄は楽に入りそうな感じです☆
後部座席はトランク側からはロックを外すのみだそうで、倒す動作についてはリアドアへ回り込んで行う必要があります。
エンジンルームも拝見しました。
ここ最近拝見したエンジンルームの中で一番スゲェ!と思いました、このエンジンルーム。
パット見、カバーで覆われてるだけでしょ?(・ω・?)と思うかもしれませんが、写真手前のアルミっぽい部分からグリルまでは恐らくですが衝撃吸収のためのクラッシャブルゾーンだと思うんですね、要はここは事故の際にわざと潰れやすくして衝撃を吸収する空間。
ソコから奥に所々見えてる青い部分がこの子のフレーム、要は骨組みです。
その構成をエンジンが入るとこだけスッポリ開けて、(それは当然といえば当然ですが)それ以外は全てフレームであるかのように、まるでエンジンをゆりかごの中にいる赤ちゃんを守るかの如くガッチリ構成している。
ストラットタワーとバルクヘッドを見てもタワーバーでの補強なんかいらないくらいに台形の形に繋いで前後左右の剛性を出してます(多分)。ここまで作りこまれたエンジンルーム見たの初めてです。相当気合い入れてボディ作ってることがうかがえます。
◆インテリア評価:(★★★★★)
インテリアは
BMWらしいシックかつシンプルな印象。ですが、
要所にメッキをしようすることで高級感も感じます。
この
グレー系の内装とシルバーのメッキで演出するのはここ数十年のBMWのお家芸みたいになってきましたよね☆
メーターパネルはもう完全に半ばディスプレイ。
スピードメーターとタコメーターがそれぞ五角形のような形のデジタルメーターで、それぞれの針が…何といえばいいかな、バスのワイパーみたいに左右で動く方向が反対というか。
こういえばわかりやすいかな?個人的には両方反時計回りの動きの方が見やすいんですけどねー(^^;メーター自体の視認性はいいのにデザイナーさんのこだわりがちょっと余計だった感が(笑)
写真撮ればわかりやすかったな…すみません。
運転席は座ってみると、思っていたよりも広々。
以前は3シリーズってここまで大きくなかったかと思うんですが、現行型はサイズも大きくなったため、室内空間も広くなっているようです。それに伴って運転席もゆったりとした雰囲気があります。
ですが、シート自体には適度なホールド感があり、これからスポーツドライビングを楽しむぞ!という気分にもさせてくれて、乗る前から期待させられます(^^)
座り心地も良く、これは長距離疲れないだろうな、と思いました。
足元の空間は
エンジンが相当キャビン寄りに搭載されているせいか、ミッションが大きいのか、フットレストに足を置いた際に少し左足がセンターコンソール側に当たり、狭めかな?と思いました。膝回り位までくると気にならない位広くなっています。
ちなみにシートの前側はスライド可能で調節可能です。(写真参照)
また、見切りも良くてフロントの端なども感覚的に把握できます。フロントウィンドウにはヘッドアップディスプレイの映像が投影されるので、調整は必要そうです。
センターコンソールもかなりシンプルにまとめられています。
中央に見える
円柱のスイッチは、ナビやその他コントロールパネルの操作スイッチなのですが、
円柱の面の部分で指を動かしたり等操作すると画面上で操作できるという優れもの。マウスがある感覚に近いか、いやどちらかというと
ノートパソコンにあるタッチパッドそのものですね、これ(笑)もちろん、
これ自体がダイヤル式スイッチにもなっていますから、これ自体を回したり押したり、ということでの操作も可能。
最近は他メーカーでは画面自体を触るタッチパネルでの操作が増えてきてますが、これってやっぱり画面まで腕伸ばさないといけないし、画面注力しないとわからないしで、結構危ないと思うんです。運転中なんかは確実に脇見運転になってしまうし。
ガラケーから
スマホになった時も思ったんですが、
ガラケーってあれ、ボタン何回押した、みたいので画面見なくても何となくメール打てませんでした?
スマホだとそれがなくて、最初面食らったんですけど。
それと同じで、そのいいとこどりというか、両方の良さを持っている感じですよね、これ。この
ダイヤル式でのナビやコントロールパネル操作が出来るのって、試乗してきた中だとBMWとマツダのマツダコネクトだけだったかと。(何か他にも忘れてたらごめんなさい(笑))そういえば、
どちらも走ること、ドライブの楽しさをポリシーにしているメーカーですよね、関係あるのかも☆(^^)
シフトノブはこう見えて電子式の為、昔ながらのガチャガチャと動かすタイプではなく、レバーというか、その方向に傾けるだけ、です。質感も良く、本当に最近のクルマってスゲーなって思っちゃいました。コンソール奥の蓋を開くと、ワイヤレスで携帯が充電できる設備もついています。
また、最近のクルマらしく(?)、コネクティビティも充実しており、少し前に
メルセデスの「Hi,
メルセデス」で、音声指示が出来るシステムが話題になりましたが、この3シリーズでは
「OK,BMW」と話しかけると応答し、例えばエアコンの温度を下げて、みたいな指示が可能です。OKから始まるあたり、システムは
Googleのものをそのまま使ってるんじゃ…と少し疑ってしまいましたが(笑)
ユーティリ
ティーは非常に充実している、と言えるのではないでしょうか?(^^)
後部座席も座って確認してみました。
サイドシルが太めかつ、車高が低めで着座位置も低めのクルマなので乗り降りする際には少し「ヨッコイショ」となるのですが、座ってみるととても快適☆
とてもゆったりと座れますし、身長が高めの人が運転席・助手席に座っても膝回りは余裕があり、拳2個分は確保できます。狭い感じは全くなく、長距離の運転も快適そうです。
後部座席中央の背もたれはアームレストを兼ねてます。
一方、後席のセンターコンソールにはエアコンの
吹き出し口が。
5シリーズクラスだと左右独立の温度調整も出来たりしますが、3シリーズでは後席は左右共通の温度設定になります。USBも2つあるので携帯の充電などにも活用出来るのですが、その場合携帯を置いておくスペースはないため、考慮の必要がありそうです。
◆安全装備評価:(★★★★★)
安全装備についてはそこは世界を代表するスポーツセダンというだけあり、安全面にも抜かりはありません。
以下に安全装備はについて記載していきます。
・SRSエアバッグ(運転席&助手席、カーテン&フロントサイド)
・ABS/アンチロック ブレーキ システム
・ASC/オートマチック スタビリティ コントロール
・DSC/ダイナミック スタビリティ コントロール
◆ハイビームアシスタント
◆ハイマウント ブレーキ ライト
◆パーキングアシスト
◆リアビューカメラ
◆リバースアシスト
◆ドライビング アシスト プロフェッショナル
-レーン ディパーチャー ウォーニング
-レーンチェンジ ウォーニング
-前者接近警告機能
-衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)
-後車衝突警告機能
※上記、◆印の付いた装備はベースグレードのSEには装備されません。
こうしてみると装備面も非常に充実しております。
最近話題の車線逸脱関連の装備やブラインドスポット関連の装備は「ドライビング アシスト プロフェッショナル」にまとめられているようです。ただ、
上述の通りSEのグレードには装備されないので注意が必要ですね。
価格帯的には付いていてほしい装備は一通り装備されている、といった印象です。
◆ドライビングインプレ評価:(★★★★★)
さあ、期待の注目の走りは?
早速行ってみたいと思います!とワクワクして乗り込みました。
シートは電動で細かく微調整が可能なので合わせづらさはありません。
車内で色々説明をしてもらった後、ゆっくりと駐車場を移動し、公道へ。
街道沿いのお店だったので当然歩道の段差を超えて行くわけですが、
乗り越える時もポン、と軽くいなすように乗り越えます。
BMWはタイヤがランフラットタイヤとなっていて、通常のタイヤよりサイド面が固く、パンクなどしてもしばらくはそのまま走行が可能ではあるのですが、やはり
通常のタイヤより少し固めというか違和感を感じることが多いのですが、この320ではそんなこともなく。
話が前後して恐縮ですが、駐車場を出る際に当然ながら徐行で公道に向かうわけですが、その際にボディ剛性が高く、しっかり作りこまれていることは伝わってきたので、タイヤからのインフォメーションや段差を超えたときのショックなど、サスペンションのダンパーとスプリングが非常にいい仕事をしている、言い換えればボディがガッチリ作られているため、サスペンションが設計された方向に正しく動くことで無駄な応力が発生せず正しく力が伝わっているように思いました。
走り始めての一番の印象はステアリング太っ!!(^^;(笑)でしたが、これはまぁ好みもあるだろうからいいとして。
運転の率直な印象は、
これ、いい!(^^)
という非常にシンプルなもの☆
何がいいか?
ボディが信じられないくらいガッチリしている、というのは前述の通りですが、特にBピラー、車体真ん中のフロントとリアドア中間の柱から後ろがとてもガッチリしている。
旋回してもリアは遅れることなくついてくるし、ステアリングの切り始めも体感で0.3~0.5秒くらいのラグはあるのですが、そこからボディ全体がグイっと反応して曲がってくれる。ボディがしっかりしてるのでサスペンションが正しく動いていることで、恐らくフロントはグイグイ曲がりこみやすくなっているので設定が柔らかめなのかな。
これはFRならではの動き、というとこもあると思います。
リアが固めなのでその分フロントは柔らかく、旋回しやすくすることでドライバーの行きたい方向にガンガン向きを変えられるというか。
自分が思った通りの動きをしてくれる、といえば伝わりやすいでしょうか。
運転中って無意識ながら、ステアリングこれだけければこれくらい曲がるな、みたいのを(アクセルやブレーキなど運転動作の全てに言えることですが)予想していると思うんですが、その予想にピッタリ!なので運転していてとても気持ちいいし、楽しいんです☆(^^)
恐らくはこれ、狙ってこういう味付けにしてるんだろうと思います。
上記のステアリングレスポンスのタイムラグも、もっと反応をクイックにすることは出来るのでしょうが、そこまでしてしまうと、たとえば
ドイツ本国などではアウトバーンという速度無制限区間がある道路があったり、あのニュルブルクリンクだってお金払えな一般人が走れたりもするわけで、要は一般の人がこの車でそういう「超」高速で走る機会が多くあるわけです。
そのような環境のなかでハンドリングがクイックなレスポンスにしてしまうと、少し切っただけで車が明後日の方向にすっとんで行くことも考えらるわけです。
そういうことも考慮してこういう味付けにしてるのかな、と。
より高性能なモデルであるM3などではそのあたりはまた方針が変わってくるのかなと思います。
エンジンについても、アクセル開度1/3もあれば十分に加速してくれます。
もちろん、それ以上にパワーが欲しいと思えば踏み込んでみれば3000回転以上からはしっかりとターボのパワーが効いて思わず笑いが出るくらいの感じで加速していきます。
これは、本当にガチのスポーツセダンですね!
ブレーキも逸品☆
しっかりと踏み込んで(押し込んで?)やるとがっつり効いてくれて、ブレーキだから前傾姿勢になるかと思いきやリアはどっしりとリアタイヤを路面に押し付けてくれているのでとても安心感があります。
突然の急ブレーキでも姿勢を乱すことはそうそうないんじゃないかなと思います。尤も、そのような状況であれば安全装置が先に介入すると思いますが。
以上は
ノーマルモードでの状態で、
スポーツモードに切り替えると、明らかにエンジンのレスポンスが鋭くなります。
同じ量のアクセルを踏み込んでもよりパワーが出ている感じです。
サスペンションのセッティングも変わり、ステアリングレスポンスも変わります。それぞれがノーマル状態よりも1段階早く動作するような感覚です。ドライバーも少し各藩反応速度を上げる必要があるかも?
約数十分の試乗でしたが、世界レベルの作りを堪能させていただいたのでした☆
◆総評
個人的評価ですが、100点満点中98点、かな(#^^#)
過去史上最高得点付けさせてもらいます。
まず何よりも、世界トップクラスの性能って、トップクラスの完成度ってこういうことなのか!と実感しました。1台のクルマとしての総合力が高すぎる。素直に、すごい、というか感動してしまいました。
もちろん、正直ここがこうならもっといいのに!というとこはいくつかあります。
運転席の足回りの広さや後部座席の沈み込み具合、USB接続語の置き場の無さ、トランクからの後部座席倒せない等々。
ただ、そこはこの車の素性という面からみれば些細なことかな、と。上記の不満?要望が改善されないと買う価値はない!というほどのことではないですし。言い換えればクルマの基本である走る、曲がる、止まる、については文句の付け所は全くないと思います。むしろ、例えば次期モデルはこれをこれ以上どうやって進化させるの?(・・;)というくらいのものだと思います。
ともかくも、
走りのレベルは相当に高いですし、走りの質感も高い。ベンチマークとされるのも納得かなと(^^;
こうなるとライバルである
メルセデスのCクラスや
AUDIのA4も俄然気になってきますね!こことガチでやりあってるライバルの出来ってどんななの!?って思います。
参考に、これまで乗ってきた中では
ジャガーのXEなんかは同じスポーツセダンでも少し性格が違うかな、と思います。
あちらはもっと乗り味が滑らかで、高級な感じ。ここと比べるのは好みかな。マツダのアテンザもこのジャガー寄りの性格な気がします。アルファロメオのジュリアはこの320と同じ属性に思いますが、各部の質というか、走りのレベルが粒子が荒いかなぁ、完成度としてはこちらの320の方が高いと思います。もちろん、発売年度が違う、というのは理解したうえでですが。
国産だとレクサスのRCなんかが乗り味似てますね。
ぜひ、各メーカーからこの320を打ち破るような凄い車が出てきてほしいですね!
最後に、試乗に付き合っていただいた営業のMさん、ご対応頂きありがとうございました。(^^)